小児歯科

歯科恐怖症にならないように

小さいお子さんは、最初はなかなか素直に治療を受けられないこともあります。しかし、治療用のネットなどを使って拘束して治療を行うと、それがトラウマになって、大人になっても治療を受けられない歯科恐怖症へと繋がってしまいます。まずは何回かトレーニングをしながら院内の雰囲気にも慣れていただき、少しずつ治療を受けられるようにしていきます。ただし、押さえてでも治療をすぐに行う必要がある場合には、大学病院にご紹介させていただきます。

口元をぶつけて怪我をした方へ

小さい子が転んで歯をぶつけると、大きな外傷がなくても歯の神経が死んでしまい、2〜3週間で色が変わってくることがあります。成人の場合はそのようなことはありませんが、乳歯の場合はそういったことが起きることが珍しくなく、当院にも口元を怪我したお子さんが来院されています。この場合、中に細菌が感染しているわけではありませんので、経過観察をしながら正常に歯が生え替わるのを待つことになります。

ただし、細菌感染を起こしてしている場合や、痛みがある場合には、神経を抜く処置が必要になります。特に細菌が感染したまま放置しておくと、歯の根っこの先端の骨が溶けて病巣ができることがあり、そうなると乳歯の下で控えている永久歯にも悪影響が出てきます。もし怪我をしてしまったら、念のためまずは診察を受けるようにしましょう。

小さいお子さんのいるお母さん・お父さんへ

歯磨きについて

小さいお子さんはどうしても磨き残しが出てしまうため、必ず仕上げ磨きをしてあげるようにしましょう。その際、特に注意が必要なのは下の奥歯の裏側です。ここは舌があるためどうしても汚れが残りやすくなってしまいます。また、上の奥歯のほっぺた側も歯ブラシが行き届きにくいため要注意です。

デンタルフロスは必須

お子さんに最も多いのは、歯と歯の間に発生した虫歯です。子供でも必ずデンタルフロスを使い、歯と歯の間の汚れを取り除くようにしましょう。

口移しの危険性

赤ちゃんはお口の中が無菌の状態で生まれてきますが、母子感染によってお口の中に虫歯菌や歯周病菌が住み着くようになります。スプーンやお箸は共有せず、できるだけ細菌感染を防ぐようにしましょう。

高濃度フッ素

乳歯はフッ素の吸収率が高いため、3ヶ月に一度は歯科医院で高濃度のフッ素を塗り、虫歯を予防するようにしましょう。